どーも、かっつです。

今回は、
お笑いコンビのキングコング西野亮廣さんが書いた
絵本の「えんとつ町のプペル」を取り上げます。

この本は2016年10月21日に販売され、
2017年の1月19日にネットで無料開示されています。

販売から3ヶ月で無料開示した本が
今も売れていて、3年間で40万部突破です。
(売上グラフ探しましたが見つかりませんでした…。)

このカラクリを、紐解いていきます。

著作権をナアナアにする

えんとつ町のプペルは、著作権がナアナアと言うか、
実質ほぼ著作権フリーな状態なんです。

で、それをした結果、

  • 電車にデカくラベリングされる
  • YouTubeで歌を作られる
  • 学校で歌を歌われる

など、作品が一人歩きしたようです。

西野亮廣さんの考えとしては、
今はインターネットがあって、作品を無料開示すれば認知が広まる。
そうしたら本を売る以外でもマネタイズできんじゃね?

という考えで、無料開示に踏み切ったらしいです。

僕らはえんとつ町のプペルがプリントされた電車を見るたびに
えんとつ町のプペルの事を無意識に考えたり、
学校でその歌を歌うたびに間接的に触れることになり、

僕らは興味がなかったとしても間接的に、
えんとつ町のプペルに時間を使うようになります。

人は、触れる回数が多いほど好意を持つ生き物なので、
その人間心理が働いて、いつしか本の購入に導かれたり、
西野亮廣さんが主催するオンラインサロンに参加したりするわけですね。

結果、本は売らなくてもネットで無料開示することによって
自然と広告の役割を果たしてくれて、
マネタイズに繋がるという訳です。
(まぁ実際は本は40万部も売れているのですがw)

お土産戦略

お土産戦略として、ディズニーランドの例をあげます。

ディズニーランドは入園料こそ取るものの、
アトラクションは無料で乗れますよね。

他の遊園地は入園料を取るし、乗り物別で料金も取ります。

なぜ、ディズニーランドの乗り物は無料なのか?
ディズニーランドは無料で乗り物を乗らせてあげて、
お客さんをめーっちゃ楽しい気分にさせます。

やれスペースマウンテンだ
やれスプラッシュマウンテンだ
やれバズ・ライトイヤーだ
やれルイージマンションだ

遊びまくって楽しみまくって、
いざ「帰ろう。」とした時に現れるのが、
お土産屋さんです。

乗り物で遊んでもらう度にチマチマお金を貰うよりも、
お土産屋さんでマネタイズした方が儲かるじゃん。
というのがディズニーの戦略です。

ちなみに人は疲れ果てると判断力が鈍る生き物なので、
そのせいもあり、お土産屋さんの方にスーーっと、導かれますw

お土産は、
思い出にもなりますし、
プレゼントにもなります。

 

もしもディズニーランドに行って、
お土産を買わないもんなら、もーやばいです。

「え?お前ディズニーランド行ってきたのにお土産ないの?」
「まじありえなーい。(信用ガタ落ち。)」
みたいになります。

なので、普通の人ならお土産は買って帰るんですね。

西野さんはこのことに気づいて、
個展を開催したら「お土産」として絵本を売っています。
おそらくサインという付加価値もつけていると思います。

インテリア戦略

次はインテリア戦略として、CDを例にします。

1990年代後半はCDがバカ売れしました。

なぜでしょう?

理由は2つあります。

まず1つ目は、今のようにデータとして買えないから。
だから昔はCDが売れた。

そうなんです。正解です。

でも1990年代後半は、特にCDが売れたんですよ。

その理由は、CDラックが普及したことにあります。
CDラックは、ラックが埋まりきってるとインテリアとして機能します。
「何このCDラックマジおしゃれー洒落おつー。」みたいな。

つまりCDラックを埋める為にCDが購入された。
だから1990年代後半は特にCDが売れた。とゆーことです。

この考えを応用して、
えんとつ町のプペルは本のカバーを外すと
作者名などが無くなるように設計し、
インテリアとして機能するようにしました。

すると、美容室やカフェで売れるようになりました。

これが、インテリア戦略です。

ギフト戦略

最後に、ギフト戦略です。

『売れている本=良い本』という先入観を、人は持ちます。
「みんなが買っているから良い本に違いない!」
そう思うのは当然ですよね。

もしも販売開始したばかりで大して売れていない本を
作者からプレゼントされたとしても、それは押しつけになります。

ただし、売れた本は違います。

売れている本をプレゼントされたら、人は嬉しいものです。

とゆーことで、
西野亮廣さんがやったのはクラウドファンディングで
「マレーシアの子にクリスマスプレゼントをしませんか?」
というもの。

クリスマスプレゼントはもちろん、絵本。
えんとつ町のプペルです。

クラウドファンディングでは100冊寄付する人も現れて、
そこで本が3000冊分売れたようです。

 

このクラウドファンディングは、幸福度をあげます。

行先不透明な募金である
24時間テレビや赤十字、コンビニ募金なんかに
寄付するよりもよっぽど良いです。

自分が良いと思った絵本を、マレーシアの子供たちに届ける。

行先が超明確されてますし、
本が実際に届けれらる様子なんかも
ネットにアップされるようになるでしょう。

「良いことしたわ自分。」って気になりますよこれは。

なんなら僕も参加したいですよ。
(参加するとは言っていない。)

まとめ

  • 良質な作品は無料開示しても他でマネタイズが効く
  • ずらして売る事ができれば勝てる

絵本を絵本として売っていない。
これはすごい。

秋元康はCDを握手券として売ったし、
ビックリマンチョコは、お菓子をシールとして売りました。

こんな風に、自分の作品をずらして売る事ができれば、
ビジネスはより伸びていくんだなぁ…と感じました。

ずらして売る、ってめっちゃむずい…w

えんとつ町のプペルはVRとして楽しむ事もできたり、
今は映画化も進めているみたいです。

映画館でも売るんでしょうね。

西野さんは、
「えんとつ町のプペルを100万部売る」
とおっしゃっていましたが、
今はまだ半分にも届いていません。

今後、
えんとつ町のプペルが
どうやって売られていくかは
非常に見ものだと思います。

ではまた!